過去編まとめ


各キャラの要らんほど細かい背景設定・過去設定まとめです。

まず間違いなく面倒くさいので死ぬほど暇な方向け。

徐々に増やします。

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アルトゥール

ルーイ

アルトゥール

 

竜族の父(オスカー)とエルフの母(ノエル)を持つハーフエルフ。

……だが、普通の子どものように生まれた訳ではなく、両親が魔術師の依頼を受けた際の魔術事故で生まれた。

生命の発生を研究していた魔術師はその後殺害されたため詳しいことを知る人間はもういない。

アルトゥール本人はその事実を知らず、出自による寿命なども不明。誕生から50年以上、今生きていられていることは紛うことない奇跡の産物だ。

 

彼は15歳の頃に起こった村への襲撃でたくさんのものを失い、人を害する愉しみを覚えた。

その時、何よりも大切だった母を目の前で殺され、信じていた父は助けに来なかった。父への不信感、疑念。

そんなものが淀み溜まって、父によく似た自分の姿を映す鏡が嫌いになった。

 

ふとした時に思い出すのは理不尽に奪われた事実と理不尽に奪った記憶。

「自分は生きていていいのだろうか?」

「死は救いだ。だからこそ、自分が死ぬのは間違っているんじゃないか」

天秤は定まらないまま揺れ続け、答えが出ない日々を過ごしている。

――いつか答えを、裁きを与える存在に出会うことを夢想しながら。

そして彼はリューンで「悪を許さない、誰かを助け生かしたい」と拙い理想を掲げる白い翼の死神に出会うのである。

ルーイ

 

彼は通常の「吸血鬼」ではない。人間として生きた過去はなく、同族から生み出された魔でもない。

リューンよりはるか北、昼間でも夜の闇と氷雪に包まれる極夜の森。その最奥にある「幻想吐き出す湖(トリエの湖)」が、吸血鬼と呼ばれた少女を元にして作り出した概念の塊。それが彼の正体である。森にいた頃は吸血鬼である前に精霊もどきなのだと姉に当たる者に言われていた。

概念の塊なので、多くの人に信じられている弱点がほぼそのまま弱点となる。ただし湖の精霊なので、流水への耐性は最低限持ち合わせている。

そのような理由により、闇や氷は自分の手足も同然。なので氷魔法は無詠唱で発動できる。

ルーイの誕生編(?)→小話「湖と吸血鬼」

 

自由気ままに世界中を徘徊していたルーイは、あるときエルフの女性とその仲間たちに出会い、彼女に惹かれる。

それが、後にアルトゥールの母となるノエルだった。

彼女と出会ったとき既にオスカーとノエルは恋仲だったため身を引いたが、その二人を大切に思う気持ちは強い。

出会いから数年後、彼らの子どもが誕生したのをきっかけに冒険者を引退した二人とは別れて暮らすことになる。

その次にルーイが彼らと再会したのは、別れてから15年後。重傷のオスカーに妻子を託されるが、見つけられたのは既に息絶えていたノエルと、目に付く人間全てに殺意を持って襲いかかるアルトゥールだった。

 

小さな子どもについた嘘。それが何十年経っても解けない鎖となることは知っていた。

ただ、愛した人の子どもを傍に置いておきたかったのだ。