XEditorでシナリオを作ろう

~冒険者に喋らせてみよう~


前回はエリアの編集とイベントを作って宿に帰るところまでをやりました。

第2回はこちら

 

☆Py/☆Py or NEXT

これが上についている機能はPy専用またはPyとNEXTである程度互換性のある機能です。

←このマークで区切っています。

 

今回はついに冒険者がしゃべります。でもそれだけです。

目次

喋るPCを選ぶ

セリフコンテントを使う

評価メンバを使う

 

 

 

・喋るPC(冒険者)を選ぶ

冒険者を喋らせるには「メッセージコンテント」か「セリフコンテント」を使います。

前回マンドラゴラに発言させるために使ったのは「メッセージコンテント」です。

これに画像を指定していました。

ここに「選択中」「#M」という文字があります。

この二つは「選択中のメンバー(PC)を表示する」という意味で、「#M」を始めとするいくつかの文字は特殊文字と呼びます。

[選択中]:選択されているメンバーが表示されます。

[選択中以外]:選択されていないメンバーがランダムに表示されます。

[ランダム]:選択中、選択外関係なくランダムなメンバーが表示されます。

 

PCに喋ってもらうためにはコンテントを置けばいいのですが、「選択中」とはなんでしょうか。

実は、上の画像のまま文字を入れコンテントを置いてもPCは喋ってくれません。

そう、誰も選択されていないからです。

ということで、早速誰かを選択してみましょう。

 

PCを選択状態にする方法はいくつかあります。

①メンバ選択分岐:パーティーの中から、自動でランダムかプレイヤーに手動で選ばせます。

「動けるメンバー」というのは、戦闘中に動けるPCだと思ってOKです。

主にプレイヤーに選択させるとき使われます。

②ランダム選択:選択できる対象が幅広く、対象の状態をぐっと絞れます。

  戦闘中に使われることが多いかもしれません。

③アイテム所持分岐:指定するアイテムを持っているPCを選択できます。

 判定には「名前と解説文が同じ」アイテムがシナリオ内に必要です。

④⑤スキル所持分岐/召喚獣存在分岐:アイテム所持分岐のスキル/召喚獣版。

⑥クーポン分岐:指定するクーポンを持っているPCを選択できます。

  最も頻繁に使われる方法だと思われます。

⑦キーコード所持分岐:指定するキーコードを持つPCを選択します。

 

ここではクーポン所持分岐を使ってみましょう。

まずは適用範囲を見てみます。デフォルトでは「現在選択中のメンバ」になっていますが、まだ誰も選択されていませんね。「パーティーの誰か一人」を選びましょう。

次にクーポン名。指定したいクーポンの名前を入力しますが、ここは誰を喋らせたいかで指定するクーポンを考えます。

ここは甘党のPCに喋らせたいから「甘党」、参謀にかっこいいこと喋ってほしいから「参謀」など。

(下の画像はPy版シナリオか1.50版かで変わりますが機能は同じです。)

とりあえず一番左のPCに喋らせることにします。

PCはシナリオに入ったとき、左から順に「_1」~「_6」のクーポンを付けられます。

「_1」を指定すると、一番左のPCが選択状態になります。

 

☆Py

Pyでは、1つのクーポン所持分岐で複数のクーポンを指定することができます。

特殊文字展開は慣れてから覚えるといいと思います。

赤枠のアイコンをクリックしないと入力したクーポンが適用されないので注意しましょう。

 

クーポン所持分岐の仕様として、指定されたクーポンを左のPCから順番に探していきます。

なので、複数人が同じクーポンを持っている場合は必ず左側のPCが選択されます。

いわゆる「右側の秀麗PCは反応されなくてかわいそう」現象です。

「称号「_1」を所有している」という文面がありますね。

注意しなければならないのは、クーポン所持分岐で探す際はクーポンを持っていない場合もあるということです。

「_1」は必ず持っているものですが、フレーバークーポンや「_2」以降はそれを持つPCがいない可能性もあります。

誰も指定したクーポンを持っていない時を考えて、必要であれば持っていない場合の分岐も作りましょう。

 

これで選択したPCが喋るようになりました。

 

 

・セリフコンテントを使う

先程はメッセージコンテントを使いましたが、PCは全員同じ口調で喋るわけではありません。

そこで使うのが「セリフコンテント」です。メッセージコンテントの隣にあります。

増えましたね。赤枠の口調条件という欄があります。

ここに口調クーポンを入れることで、選択状態のPCが持っているクーポンに合わせてテキストが切り替わります。

①:判別に使うクーポンを入力

②:矢印で示したアイコンをクリックしてクーポンを適用する

 

青枠のアイコンで口調を増やせます。

私は最初に口調を使う分だけ増やして男性口調のセリフを入力し、緑枠のアイコンで全てにコピーしてからそれぞれの口調に合わせてセリフを変えていく、というやり方でやっています。

実際に口調分けをするとこんな感じになります。

 

口調を判定するクーポンは好きなものを使いますが、最近のシナリオは口調クーポンの表記ゆれや似た口調(男性口調と大人口調、丁寧口調と上品口調など)を統合し、自分のシナリオ用にクーポンを付けてしまうものが多いように感じます。

 

分けたセリフの一番下は口調条件を空白にしておきましょう。

どのクーポンにも該当しない場合、口調条件を空白にしないとセリフが飛ばされてしまいます。

 

これでも十分セリフとして機能しますが、ここでセリフの色を変えたりPCの名前を入れたいと思います。

赤枠の部分で文字色を、青枠の部分でPCの名前などを入れることができます。

右の状態変数のところで何を入れることができるかわかります。

話者(#I)は現在このセリフを話しているPCの名前が入ります。選択メンバ(#M)とは別です。

文字色を赤にして話者の名前を入れてみます。

こんな感じになります。

ステップ、フラグ、コモンの値も入れることができますがそれはおいおい。

 

 

 ・評価メンバを使う

さて、セリフコンテントでもう一つ使っていないものがあります。

評価メンバです。

評価メンバは「評価条件」にクーポンを入力し、そのクーポンに点数をつけて最も点数を多く獲得したPCを話者にします。

クーポンにマイナス点をつけることもでき、全員が0点の場合このセリフが飛ばされてしまいます。

(この点数はPCの経験点とは別物です。)

 

評価メンバで話者に選択された場合、その話者は選択状態にはなりません。

なので、評価メンバと選択メンバが違う場合は#Iと#Mの名前が別になります。

 

☆Py or NEXT

「話者を選択状態にする」にチェックを入れると、このセリフが表示された後に選択状態になります。

この場合も、このセリフでは評価メンバと選択メンバが違う場合は#Iと#Mの名前が別になります。

 

評価条件を付けてセリフを喋らせてみます。

この中で「大人」の「女性」である彼女が選ばれています。

 

今回はここまでで。

 

 

次回:状態変数の話(前編)