XEditorでシナリオを作ろう

~アイテムカード・スキルカードの操作~


前回はキャストカードの作成からキャスト加入、離脱、連れ込みまでやりました。

今回はアイテムカードとスキルカード周りの操作をやっていきます。

第6回はこちら

 

☆Py/☆Py or NEXT

これが上についている機能はPy専用またはPyとNEXTである程度互換性のある機能です。

←このマークで区切っています。

 

目次

カードの新規作成

カードの効果

カード関連のコンテント

 

 

 ・カードの新規作成

下画像の⑩がスキルカード、⑪がアイテムカードを新規作成するアイコンです。

 クリックすると、以下のようなポップアップが出てきます。

[カード]

名前:全角6文字まで。空白OK。7文字以上になるとカードからはみ出る。

発動条件:「発声の必要がある」と書かれているスキル、アイテムはここにチェックが入っています。

効果属性:キャストカード作成時の対カード属性に関わってきます。

物理属性:「武器が効かない」キャストに無効

魔法属性:「魔法が効かない」キャストに無効

魔法的物理属性:「武器が効かない」「魔法が効かない」の両方にチェックが入っているキャストに無効

物理的魔法属性:「武器が効かない」「魔法が効かない」のどちらかにチェックが入っているキャストに無効

無属性:どんなキャストにも効果を発揮させることが可能。

他のシナリオで使用すると予期せぬ動作の原因になる場合がある。

抵抗属性:効果を受けるキャスト(以下、効果対象)がダメージを軽減できるかの設定。

回避属性:効果対象が回避に成功した場合、効果は無効

抵抗属性:効果対象が抵抗に成功した場合、効果は半減

必中属性:効果無効、効果半減にならない(シナリオ中でイベントがある場合を除く)

・カードの名前

上画像のように、名前欄に7文字以上入力するとカードからはみ出た分の文字は見えません。

☆Py or NEXT

NEXTでは8文字まで入力できます。9文字目以降は入力できません。

Pyでは入力欄に入れた分だけ表示しますが、あまり文字数が多いと潰れて読めなくなります。

 

[レベル(使用回数)/解説]

レベル(スキル):冒険者がそのスキルを扱うのにどれくらいの習熟が必要かを示す。

PCのレベルとスキルのレベルの差によって使用回数が決まる。

使用回数(アイテム):そのアイテムが何回使うと消滅するかの設定。0回に設定すると無限に使える。

価格(アイテム):「宿で売却するときの価格」の倍額。宿で売却するときはこの値段の半分になる。

解説:カードを右クリックしたときの解説文。

真面目に書くもよし、ふざけるもよし、ポエムでもよし。

キーコード(後述)と効果を連想させる文章だとプレイヤーは使いやすいかもしれない。

出典:カードを右クリックしたときに右下に出てくる。

[要素]

いわゆる「PCの適性」に関わる部分。

身体的要素と精神的要素を選択する。

そのカードを持っているPCの適性が高いと、戦闘中に自動選択されやすくなる。

 

[使用ボーナス]

そのカードを使ったターンだけ回避、防御、抵抗力が上がる設定ができます。

「このカードを使ったターンだけ必ず敵の攻撃を回避する」などの効果にいいかもしれない。

 

[所持ボーナス(アイテムのみ)]

アイテムをPCが持っているとき常に回避、防御、抵抗力が上がる設定ができます。

主に防具に設定されています。

 

 

[効果]

 カードの中身。ここから長いです。

 

カードには複数の効果を設定することができ、同じ属性の効果を重ねておくこともできます。

 

効果の属性

キャストカードの「対効果属性」に関わってくる部分です。

全属性:「対効果属性」では弾かれずダメージを与えられる。

肉体属性:「命を持たない」キャストに無効。吸血鬼相手によく弾かれる。

現状、結構な数の回復技能がこの属性なので連れ込み吸血鬼がいるパーティーではよく事故る。

精神属性:「精神を持たない」キャストに無効。

神聖属性:「不浄な存在」キャストにのみ効果がある。

魔力属性:「魔法生物」キャストにのみ効果がある。

炎属性:「炎に耐性を持つ」キャストに無効、「炎に弱い」キャストには特効。

どちらにも設定がないキャストには等倍で効果がある。

冷気属性:炎属性の冷気版。

効果のタイプ

レベルに対応する値:よく「レベル比」と呼ばれているもの。

使用者のレベルが上がると効果も上がる。多くのスキルでこれが使われている。

値の直接入力:ダメージや効果の度合いの値を直接入力する。アイテムに多い。

回復の直接入力を1にする=等倍属性なら1回復。

最大値処理:回復ならHP全快、ダメージなら絶対殺す。極端なので演出以外ではあまり使われない。

 

効果の内容

肉体、魔法とタブに名前が付いていますが特に属性とは関係ありません。

・生命力

回復:効果対象のHPを回復する。

ダメージ:効果対象のHPを減少させる。

吸収:効果対象のHPを減少させた分だけ使用者のHPを回復する。

純粋に効果の内容が強いので数値は控えめに設定されがち。

アイテムの価格、スキルレベルにもよりますが、レベル比なら1~5、直接入力なら10~20が多いように思います。

ちなみに「居合切り(リューン)」は全属性レベル比5+神聖属性レベル比3、「火晶石」は炎属性直接入力20、「鋼鉄の箱」は全属性直接入力50×3です。

 

・肉体

麻痺:行動不可、非生存状態になる。数値で管理されており、麻痺値20を超えると「石化」になる。

最大値40。毎ターン麻痺値減少の判定があり、それに成功すると麻痺値が減少する仕様なので「麻痺の値=麻痺解除までのターン数」ではないことに注意。

実質「戦闘不能」状態なのでPCか敵のどちらかが全員麻痺になると戦闘が終わる。

毒:こちらも数値で管理されている。毎ターン値の減少判定があり、成功すると値が減る。

また、判定後に毒の値の分だけダメージを受けるので軽率にレベル比にすると効果対象は驚くほど死にやすくなる。

麻痺・毒の値は累積するので、これらを使う時はバランスに注意が必要。

正直なところ、初心者は手を出さないほうが安定する。

 

・技能

精神力回復/喪失:技能の使用回数を回復または減少させる。最大値処理のみ。

「精神を回復」と間違われやすいが、「精神を回復」は睡眠などの状態異常を回復させ、「精神を回復」は技能の使用回数を回復させることを指す。

☆Py

Pyでは精神力回復の値を指定できるようになりました。

技能使用回数を1回分だけ回復させることでアイテムの価格を抑えたり、従来より気軽に使えるようになったかもしれない。

 

・精神

精神、魔法、能力カテゴリの効果は、指定したターンだけその効果を発揮する。

睡眠:行動不能になり、回避と抵抗ができなくなる。

混乱:毎ターン「混乱」が配布される。

激昂:毎ターン「渾身の一撃」が配布される。

勇敢:「防御」「見切り」が配布されなくなる。

恐慌:毎ターン「防御」または「見切り」だけが配布される。

正常:上記の異常を回復する。

 

・魔法

呪縛/解除:行動不能、回避不可になる。

沈黙/解除:「発声が必要」なカードが使用できなくなる。

暴露/解除:ステータスや手札が見れるようになる。PCが暴露状態になっていても意味はない。

敵を暴露すると戦略として有利になるほか、敵キャストの解説文に弱点が書いてあったりフレーバーテキストを読むことを楽しみにしているプレイヤーがいたりする。

魔法無効化/解除:魔法属性、物理的魔法属性のカードの効果を受けなくなる。

また、無効化状態のキャストはそれらのカードが使えなくなる。

 

・能力

行動力変化:行動の成否、判定の成否に関わる行動力を増減させる。

回避力変化:回避力を増減させます。+10で絶対回避成功、-10で絶対回避失敗。

抵抗力変化:抵抗力を増減させます。+10で絶対抵抗成功、-10で絶対抵抗失敗。

防御力変化:防御力を増減させます。+10でダメージなし、-10で受けるダメージが4倍になります。

 

・消滅

対象消去:効果対象を消去します。

敵に使う際は、神聖属性以外に設定するとシナリオが正常に動かなくなる場合があるのでよく気を付けましょう。後述するキーコードの設定も行った方がいいでしょう。

PCに使われた場合はアルバムに送られ、二度と復活させることができなくなります

手札消去:現在の手札を消去して引き直します。通常のカード交換と同じ効果。

召喚獣消去:「召喚獣召喚」の効果で呼び出した召喚獣を消去します。

付帯能力(シナリオ外でも常に召喚獣枠にある召喚獣)は消去されません。

 

・カード

それぞれのアクションカード、スキルカードを配布します。

スキルカードを配布する場合、使用回数が残っていないものは配布されません。

行動キャンセル:効果対象が未行動だった場合、そのターンの行動をキャンセルさせます。

 

・召喚

召喚獣召喚:指定した召喚獣を効果対象に付与します。詳しくは第10回にて。

 

☆Py

・その他

効果なし:どんな効果も起きません。演出上必要なときにだけ設定します。

 

[属性]

効果目標・効果範囲

フィールドの中でどこを効果対象とするかを選択します。

使用者、敵方、味方、双方で選択できる範囲を設定し、一体か全体かで効果が及ぶ範囲を選択します。

デフォルトが「対象なし」になっているのでテストプレイをして何故か効果が発動しない……と思ったら効果対象なしになっていた。という事故がよくあります。

 

視覚効果

カードを使用した際、効果対象にどんな視覚効果を起こすかを選択します。

 

カードの価値

そのカードにどれだけの価値があるかを設定します。

「希少品」「貴重品」に設定するとカードに文字が入ります。

また、貴重品に設定したカードは売却・破棄ができなくなります。

ユーティリティモード(1.50/NEXT)、デバッグモード(Py)ではその限りではありません。

 

成功率修正値

カード効果の成功率を増減させることができます。

 

[効果音/キーコード]

効果音

使用者がカードを使うときに「初期効果」の音が、効果対象がカード効果を受けたときに「二次効果」の音が鳴ります。

 

キーコード

カードの効果とは別に、カードの効果をいくつかの言葉で示すものです。

戦闘以外でカードを使うと効果があるものはこのキーコードに対応するイベントがあります。

1.50では5つまで設定できます。

また、戦闘中でもキーコードに応じたイベントを作ることができます。

攻撃スキル、攻撃アイテムなら「攻撃」。攻撃の中でも、魔法攻撃なら「攻撃」と「魔法」、「魔法による攻撃」を付けましょう。

「攻撃」「魔法」「治療」のキーコードは最も基本的なものなので、該当する場合は付けておきましょう。

カード効果で「対象消去」を使っているときはキーコードで「対象消去」を入れるとシナリオ側で予期しない動作を防げる場合があるのでこちらも、該当する場合はつけましょう。

 

XEditorではよく使われるキーコードがデフォルトで入っているので、他のシナリオと一緒に参考にするといいでしょう。

 

 

 

・カード関連のコンテント

アイテムカード、スキルカード関連のコンテントは以下の通りです。

スキル/アイテム取得コンテント(赤枠)は取得する枚数と取得する対象を選ぶことができます。

店シナリオでは荷物袋に送る場合が多いように思えます。

また、カード削除、カード判定のコンテントは「シナリオ中にそのカードと同じ名前、同じ解説文のカード」がないと正常に動かないので注意してください。

 

今回はここまで。

 

次回:クーポンとゴシップ